2013-01-31から1日間の記事一覧

Q. 今後、コーヒーの値段が上がったりするの?

A. 相場の値動きを予想するようなものです。関係する要素が他にも多くて複雑なので、僕には判りません。 日本国内での値段で言えば、インフレや円安の影響の方が大きそうな気もするのですが…

Q. 今回のは新型なの?

A.現時点では情報不足でわかりません。新型以外の可能性もありえます。 2009年からコロンビアで流行していたものについては、2012年に中~南部(トリマ、カルダス、カウカ、アンティオキア)で採取されたコーヒーさび病菌の解析した結果が発表されました(ht…

Q. 新型発生のメカニズムは?

A. よくわかってません。というより、そもそもコーヒーさび病菌の生態に不明な点が多く残ってます。 先述したように、コーヒーさび病菌は夏胞子で感染・増殖します。このとき増えるのは、すべて同じ遺伝子を持ったクローンであり、そこで新型が生まれる可能…

Q.コーヒーさび病にも新型とか旧型とかあるの?

A. コーヒーさび病菌には、これまでに40種類の型(病原型, pathotype)が報告されてます。 コーヒーさび病には、複数の「型」があることが判っています。現在までに40種類の系統(race)が見つかっており、それぞれ、Race I, Race II …Race XXXXという風に、…

Q.これまでも対処してたのに、何で今、中南米で流行してるの?

A. 正直言うと、情報不足でよく判りません。ただしコロンビアやグアテマラでは従来のタイプと違う点もあって、「新型か?」と言ってる人がいます。 中南米では、1970年にブラジルでコーヒーさび病が初めて発生して以降、1970-80年代にかけて各国で発生して大…

Q.対処法はあるの?

A. 農薬による防除や予防が有効です。また、さび病にかからない耐性品種がすでに開発され栽培されてます。さび病の特性に注目して、栽培方法の工夫で被害を軽減することも可能です。実はもうすでに、これらを組み合わせて対応されています。 野菜や果物のカ…

Q.葉が落ちるとどうなるの?

A. 病気の程度や時期などにもよりますが、軽度の場合でも、その樹からコーヒー豆が1-2年間はほとんど採れなくなります。重度の場合、樹そのものが枯れます。 コーヒーノキも植物なので、葉で光合成を行うことで栄養を作っています。葉が全てなくなってしまう…

Q.発病するとどうなるの?

A. 菌が葉で増殖して新しい胞子を作り、その葉は最終的には枯れ落ちます。 コーヒーさび病菌の胞子がコーヒーノキの葉に付着すると、裏側にある気孔の部分から菌糸を伸ばして、葉の組織内部に侵入します。菌糸は細胞の隙間だけでなく、細胞の中にまで侵入し…

Q.夏胞子って何?

A. サビキンの仲間が作る、胞子のタイプの一つです。 サビキンの仲間は独特の生活環(ライフサイクル)を持っており(上述の筑波大のサイトを参照)、そのステージに応じて何タイプかの胞子を作ります。コーヒーさび病が感染するとき主な役割を担うのは、夏…

Q.どうやって感染するの?(感染経路は?)

A. コーヒーさび病菌の胞子(夏胞子)が風に乗って、葉の裏側に付着(空気感染)することで感染します。 感染したコーヒーノキが発病すると、葉の裏側に新しいコーヒーさび病菌の胞子が大量にできます。これが風にのって飛散し、また雨と一緒に農園に降り注…

Q. 原因は何?

A. 「コーヒーさび病菌」(Hemileia vastatrix ヘミレイア・ヴァスタトリクス)というカビの一種が、コーヒーノキの葉に感染することで生じます。 この菌は「サビキン」と呼ばれるカビの仲間に属し、このグループには他にも、いろいろな植物に感染してさび病…

Q.なんでそんなに恐れられているの?

A.「樹そのものを枯らすほどのダメージ」と「爆発的に広まる伝染力」の、二つを兼ね備えているからです。 コーヒーには、さび病以外にもいくつもの病虫害があります。例えば、アフリカのコーヒー炭疽病(Coffee berry disease, CBD)や、ベリーボーラー(Coff…

Q.「コーヒーさび病」って何?

A. コーヒーノキに感染する植物伝染病です。コーヒー栽培では、もっとも恐れられている病害です。 「コーヒー葉錆(はさび)病」とも呼びます。英語圏では"Coffee Leaf Rust"と呼ばれ、"CLR"という略称が用いられます。またコーヒー生産地のうち、スペイン語…

コーヒーさび病 基本(?)Q&A

海外のニュースにアンテナを張っている人の耳には、もう入っていると思いますが、現在(2013/2/1)、中南米各国でコーヒーさび病の被害が広がっています。 Coffee rust regains foothold(中南米), Nature News & Comment, 1/30/2013 Central America battle…