2010-05-27から1日間の記事一覧

ウダインからの広がり

アッファーブかアデンかはさておくとして、コーヒーノキは港からウダインに伝わり栽培されるようになった。コーヒーは通常の作物よりも標高の高い地帯で栽培可能で、他の作物と農地が競合することもなく、しかも換金作物であった。このため、その後コーヒー…

ウダインまでの経路

次に、ウダインに至るまでにコーヒーが通った道筋についても考えてみたい。コーヒーノキは紅海を挟んだエチオピアから、どこかの港に船で運ばれて来たはずだ。 紅海に面したイエメンの港として、現在は フデイダ(フデイダ州の首都) モカ アデン などの名前…

「ウダイン起源」仮説

エチオピアの「どこから」持ち出されたかは、このくらいにしておこう。次は、これがイエメンの「どこに」持ち込まれ、どう広がっていったかだ。残念ながら、イエメン栽培種の遺伝子解析は不十分であり、また栽培種の種類自体も整理がつけられないのが現状だ…

エチオピアからイエメンへ:遺伝子解析による系統解析

エチオピアは、グレート・リフト・バレー(アフリカ大地溝帯)の入り口に当たる。北東にある紅海の側から南西の高地に向かって、グレート・リフト・バレーが国土のど真ん中を分断するような形になっている。コーヒーノキはリフトバレーの西側と東側の、両側…

「モカの通った道」

現在、コーヒーノキは世界中に広まっており、その元を辿れば「ティピカ」と「ブルボン」というアラビカの二大品種に行き当たる。この二大品種はそれぞれ異なる道、つまり「ティピカの道」と「ブルボンの道」を通って世界中に広まったものだ。 この「二つの道…