マンデリン:北スマトラのコーヒーの歴史

コーヒーの銘柄は数多くあるが、その中でも「マンデリン」は日本でのファンも多く、有名なものの一つだろう。しかし、その来歴を語ろうとすると、かなり込み入っている。


「マンデリン Mandheling」はスマトラ島北部で産生されるコーヒーに付けられた銘柄名である。元々この言葉は、北スマトラ内陸部の原住民の一つ「マンダイリン族 Mandailing」*1の名前に由来する。

*1:英語では、"Mandailing"と綴った場合にはこの「マンダイリン」という部族や彼らの話す言語、暮らしていた地域などを、"Mandheling"と綴った場合には「マンデリン」というコーヒーの名前を指すことが多い。元々、オランダ語ではこの部族を"Mandheling"と綴っており、英語ではコーヒーの名前の場合のみ、オランダ語と同じようなスペルで表す。