利益相反と「書けないこと」:『コーヒーの医学』を読まずに背景だけ語る(2)
僕自身は、コーヒーに関わる人たちから依頼されて原稿を書くことが多いんですが、そういった場合、「コーヒーの害悪面」についての各論を細かく書いた原稿が通ることは、まぁ、まずないです。
利害両面のバランス的に言ったら、まぁ「利」の方が少なくとも「若干は」大きいかな、という感じなので、「総論」として書く分にはそういう書き方で(利益面だけが強調されすぎないように)バランスを取るよう気を払ってるんですが、そういった事情で「利益面についての各論」は書けても、「害悪面についての各論」は世に出ません*1 *2
こういった「背景」については、まぁコーヒー屋さんにはコーヒー屋なりの利益相反があるわけですから、そういった部分まで否定しようとは思いません(ナマグサ坊主ならぬ、ナマグサ研究者っぽい言い分ですが)。それにまぁ利益相反で言ったら、以前の食品系とか薬学系の先生たちの「研究」の中にはもっとひどいものもありますし……ただまぁ「公共の利益」を求めるべきマスメディアがやるんなら、その辺は「バランスを守って」やってくれないと困るんで、そういう事情に振り回されないようにしてもらわんと困るわけですが(なので、先日は野田先生を強烈にプッシュしたわけですが…その後、どうなったかは判りませんが)。
まぁともかく「コーヒーが好きだ」とか「コーヒーを商売にしてる」というように、「コーヒーを出発点にしてる」人では踏み込めないような、そういう切り口をすることが野田先生あたりの方々には可能です*3。
…まぁぶっちゃけて言うと、「コーヒーと健康の真実」を語るというのは実に割に合わないことなので、野田先生あたりに「きちんと」頑張っていただけるんなら、それがいちばんだよなぁ、と思ってたりします…なんせ、根がナマケモノなんで ^^;
…などと、本を読む前に背景だけを説明してみました。これがまた、いくらか野田先生の解説とかぶってたりしたら、後から冷や汗をかくんだろうなと思いつつ、今日は書店まで探しに出かけようかとおもってます。