2010-05-12から1日間の記事一覧

クローンの弱点

商業栽培においてクローン化された作物の持つメリットは大きいが、その一方でデメリットもある…というより、遺伝的に同質であるがゆえの落し穴として、しばしば致命的とも言えるほど大きな弱点、あるいは脆弱性、を抱え込むことが多い。 万一、その作物を好…

コーヒー栽培と自家受粉

今日、アラビカは世界中に広まり、世界のコーヒー栽培の70~80%を占めている。だが、もし人々が最初に注目したのが「自家受粉可能な」アラビカでなかったら、ひょっとしたらこれだけの広がりはなかったかもしれない…オランダによるジャワへの移植も、ド・ク…

コーヒーノキは露出狂?

Coffea属は、基本的に自家不和合性(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%AE%B6%E4%B8%8D%E5%92%8C%E5%90%88%E6%80%A7_%28%E6%A4%8D%E7%89%A9%29)である。「自家不和合性」と言うと、何やら難しい言葉なので身構えてしまうかもしれないが、要は「自…

「アラビカは自家受粉可能」という一言から風呂敷を広げる

デイヴィス(A.P.Davis)は、2006年にCoffea属の新しい分類体系を提唱した。この論文の時点で、Coffea属には103の種が含まれることになった。 シュヴァリエ(A. Chevalier)が1947年に分類体系を提唱し、Coffea属を60種強に再整理してから60年ほどが経過して…